プロ野球(NPB) 平均年俸推移

日本プロ野球選手会ホームページ(リンク)に掲載されている年俸調査結果の資料をもとにグラフを作成した。

NPB

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 94年あたりに上昇の角度が上がっているのはFA制度導入の影響だろうと思う。

 2000年代に入るとセ・リーグが横ばいからやや減少しているのに対し、パ・リーグは右肩上がりで上昇している。
 とはいえ、これは全ての球団の平均年俸が同じように上昇していっているわけではない。

セ・リーグ

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1980年代

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 各球団の平均年俸にあまり違いはない。平均年俸の差をとりあえず格差と呼んでおくが、この時代は格差の小さい時代である。

1990年代

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 93年オフにFA制度とドラフトの希望入団枠制度が開始され、ここからジャイアンツが突出し始める。
 ジャイアンツとその他球団という趣ではあるが、基本的には全体が右肩上がりで推移している。

2000年代

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 この時代ジャイアンツは平均年俸をやや下げるのであるが、その分、ドラゴンズとタイガースの年俸が上昇して相殺する形となる。

 地上波のテレビ中継も減り、放映権料も下がっていっている時代であろうし、いわゆるデフレ不況でもあるから球団の売上自体も伸びてはいないのだろう、平均年俸としてはこのあたりで頭打ち感がでてくる。

2010年代

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 ここに来て再びジャイアンツとその他球団という形になりつつある。

 タイガースは12年に高年俸の金本や城島などが引退した影響だろう。
 ドラゴンズは予算縮小路線なのか右肩下がり、その他球団は2000年代から引き続きほぼ横ばいという感じである。

パ・リーグ

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1980年代

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 ライオンズの時代。

1990年代

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 90年代も基本的にはライオンズの時代ではあるが、FA制度が開始され人材が流出し始める。

2000年代

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 2005年からホークスの親会社がソフトバンクに。セ・リーグ同様、このあたりで全体的に頭打ちになってくる。

2010年代

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 現在はホークスとその他の様相を呈している。

 ホークス、ジャイアンツとその他球団とでは売上が2倍から違うので、年俸に差が出るのは当然ではあるのだが、平均比でみた場合、現在はこれまで見てきた各年代を通しても、もっとも格差の強まっている時期となっている。