球速パークファクター
球場によっては球速測定にクセがあり、若干速めにでるところもあれば遅めになるところもあるようだ。
どの球場がどの程度速くあるいは遅く表示されるのかをまとめてみようと思う。
同一リーグ、本拠地球場での投球を集計対象とし、当該球場とその他の球場とでそれぞれストレートで100球以上球速がカウントされた投球があった投手を対象とした。
計算としては、投手ごとの当該球場とその他球場での平均球速の比をもとめ、それらを投手の左右でわけて平均する。
左投手はサンプルが少なく、心許ない部分もあるが。
セ・リーグ
右投手
※ 平均は2015〜2017を平均したもの。
球場 | 2015 | 2016 | 2017 | 平均 |
---|---|---|---|---|
神宮 | 0.998 | 0.997 | 0.999 | 0.998 |
横浜 | 1.007 | 1.002 | 1.001 | 1.003 |
東京ドーム | 0.996 | 1.006 | 1.000 | 1.001 |
マツダスタジアム | 0.993 | 0.999 | 1.001 | 0.998 |
甲子園 | 1.007 | 1.001 | 1.002 | 1.004 |
ナゴヤドーム | 0.996 | 0.997 | 0.998 | 0.997 |
右投手の球速表示に関しては甲子園がやや速いかなという程度で、それほど差はないようだ。
左投手
球場 | 2015 | 2016 | 2017 | 平均 |
---|---|---|---|---|
神宮 | 1.006 | 1.008 | 1.007 | 1.007 |
横浜 | 1.009 | 1.003 | 1.001 | 1.005 |
東京ドーム | 0.977 | 0.986 | 0.983 | 0.982 |
マツダスタジアム | 1.014 | 1.011 | 1.016 | 1.014 |
甲子園 | 0.991 | 0.985 | 0.996 | 0.991 |
ナゴヤドーム | 1.002 | 1.003 | 1.000 | 1.002 |
左投手の球速表示は各球場で多少差が見られる。
2017年を参考にすれば、東京ドームでは他球場に対して0.983倍の球速表示になっており、例えば東京ドームで143km/hなら他球場だと145km/h程度はでていることになる。また、マツダスタジアムだと145km/hは実際には143km/h程度だということだ。
なので、この2球場で左投手が投げる時は、それぞれ東京ドームは+2km/h、マツダスタジアムは-2km/hで考えておけば良いだろう。また、神宮もマツダスタジアムほどではないが、やや速めにでる。
左右あわせて考えるとセ・リーグではナゴヤドームがもっとも標準的な球速が期待できる球場ということになるだろう。
パ・リーグ
右投手
球場 | 2015 | 2016 | 2017 | 平均 |
---|---|---|---|---|
京セラD大阪 | 1.007 | 0.998 | 0.997 | 1.001 |
ヤフオクドーム | 0.999 | 0.993 | 0.989 | 0.994 |
ZOZOマリン | 0.994 | 1.011 | 1.007 | 1.004 |
Koboパーク宮城 | 0.995 | 0.986 | 0.998 | 0.993 |
メットライフ | 0.999 | 0.996 | 1.013 | 1.003 |
札幌ドーム | 1.008 | 1.012 | 0.998 | 1.006 |
左投手
球場 | 2015 | 2016 | 2017 | 平均 |
---|---|---|---|---|
京セラD大阪 | 1.001 | 0.994 | 0.993 | 0.996 |
ヤフオクドーム | 0.989 | 0.985 | 0.985 | 0.986 |
ZOZOマリン | 0.992 | 1.005 | 0.999 | 0.999 |
Koboパーク宮城 | 1.012 | 1.017 | 0.996 | 1.008 |
メットライフ | 1.010 | 0.998 | 1.026 | 1.011 |
札幌ドーム | 1.005 | 1.014 | 0.997 | 1.005 |
2015年から2017年までの数値で一貫した傾向が見えるのが右投手のヤフオクドームとKoboパーク、左投手のヤフオクドームくらいで、あとはシーズンごとに見る必要がありそうだ。