打者のピークと投手のピーク(年齢曲線)

打者

  • データはBaseball-Referenceを参照。(2016年まで)
  • 6シーズン以上の稼働、通算1000打席以上の選手を対象。
  • 3年単位の移動平均を比較し、対象選手の平均値を算出。(例えば、25〜27歳のOPSと26〜28歳のOPSを比較し上昇率を調べ、平均値を算出する)
年齢サンプルPAAVGOBPSLGOPSBB%K%HR%
20902.151.041.061.051.091.100.961.24
212011.921.071.061.091.091.101.001.16
222781.651.031.041.051.061.120.961.11
233391.521.041.041.051.051.090.981.11
245251.311.021.031.031.031.070.971.07
256311.261.031.031.031.041.060.981.12
266911.191.021.011.011.011.040.981.03
277261.211.011.011.011.011.050.991.04
287251.051.001.000.991.001.031.001.01
297121.040.991.000.991.001.031.011.01
306800.950.990.990.990.991.001.011.01
316410.930.990.990.990.991.011.031.00
325880.890.980.990.980.981.011.041.00
335040.870.980.990.970.981.021.050.95
344030.860.980.990.970.981.011.040.93
353130.840.980.990.980.981.001.030.94
362250.830.970.980.960.970.991.040.92
371460.850.990.990.980.980.991.030.98
38930.840.980.980.970.970.971.030.94
39650.810.970.970.960.971.001.040.92
40420.811.001.010.960.980.971.030.91

 この表の意味するところは、例えば24歳時点のOPSと25歳時点のOPSを比較すると25歳時点では平均して24歳時点の1.03倍になっているということである。
 これによって平均的なモデルでは何歳くらいまで能力的に成長し、何歳くらいから下り坂になるのかが分かる。
 以下のグラフは打席(PA)=出場機会の増減とOPSの成長曲線を表したもの。

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 OPSを基準とすると打者の能力的なピーク、成長が頭打ちになるのは28歳。
 一方、出場機会という面ではピークは30歳である。皆が旬と思うときには大抵の場合、既に盛りを過ぎていたりするわけだ。

投手

  • データはBaseball-Referenceを参照。(2016年まで)
  • 6シーズン以上の稼働、通算1000打者以上の選手を対象。
  • 3年単位の移動平均を比較し、対象選手の平均値を算出。(例えば、25〜27歳の防御率と26〜28歳の防御率を比較し上昇率を調べ、平均値を算出する)
  • Hit%は被打率ではなく打者あたりの被安打率。(被安打/打者)
年齢サンプルBFGIPERAK%BB%HR%Hit%
20961.351.271.010.991.020.971.041.01
211981.541.461.010.971.030.971.041.00
222661.351.191.011.011.000.971.071.01
233191.161.111.011.011.010.981.081.01
244431.131.121.001.011.000.981.051.01
255191.121.111.001.011.010.991.031.00
265631.071.071.001.010.990.981.031.01
275741.041.041.001.021.000.991.021.01
285660.971.001.001.040.991.021.051.01
295210.981.021.001.030.991.011.031.01
304710.940.971.001.051.001.021.051.01
314050.930.981.001.030.991.011.041.01
323450.930.971.001.040.981.011.061.01
332830.890.960.991.050.981.021.021.02
342220.900.960.991.040.991.001.031.02
351550.860.950.991.041.001.001.021.01
361040.840.910.991.070.991.031.071.02
37690.870.910.991.010.971.011.071.01
38460.840.870.991.070.961.061.041.00
39250.990.990.991.040.990.991.121.01
40150.890.900.991.070.951.011.111.03

 投手の場合、出場機会という面では打者と同様に20代の後半にピークが来るのではあるが、能力的な面ではどこにピークがあるのか判断するのが難しい。
 というのも、防御率FIPという一見、投手の能力が現れていると思われる指標で見た場合、ある一定の年齢までは横ばいでその後は上昇していくだけだからである。

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 奪三振や与四球といったところを基準に考えれば、やはり20代の後半を一つのピークと考えることもできるのだが、なぜか被安打や被本塁打は一貫して増え続けるのである。なので、奪三振率の上昇や与四球率の低下によって質的には向上しても、肝心の失点率という部分ではほとんど変化がないということになる。

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