チーム別の打球処理率

 打球種別の処理率を見ていく。処理率は打球をアウトにした割合。

ゴロ

 ゴロ率は打球に占めるゴロの割合。処理率は前述のとおりゴロ打球をアウトにした割合。得点換算値は処理率のリーグ平均と比較して、リーグ平均より多くアウトにした打球を得点換算したもの。

セ・リーグ

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ゴロ率処理率得点換算値2015-2017
チーム201520162017201520162017201520162017ゴロ率処理率得点
中日51.1%49.7%48.2%75.3%75.8%76.7%-1.512.621.249.6%75.9%32.3
広島52.7%52.1%51.2%76.3%75.5%75.0%11.08.9-1.552.0%75.6%18.5
巨人50.6%51.8%50.9%77.1%73.6%76.1%20.9-17.613.951.1%75.6%17.2
ヤクルト48.0%45.7%49.0%76.3%75.0%73.3%10.72.0-23.047.5%74.9%-10.3
DeNA50.1%46.7%49.8%74.4%74.6%75.0%-13.9-3.0-0.648.9%74.7%-17.5
阪神49.8%49.9%51.3%73.3%74.6%74.3%-27.2-3.0-10.150.3%74.1%-40.2

 セ・リーグでこの3年間で最も高いゴロ打球の処理率を見せたのがドラゴンズ。2015年こそマイナス(リーグ平均以下)だが、その後はリーグトップ。
 ただし、デルタのUZRのレンジとエラーを参照するとここに挙げたほど数字は良くない。

 2番目はカープだが、処理率は年々低下している。2017年はUZRだとプラス。

 全体的に得点換算値はUZRの数値とは乖離しているケースが多々見られるので、この数字をそのまま守備の得点貢献として受け取るのは躊躇われるが、処理率をベースに得点化すればこういう数字になる。
 タイガースはこの3年守備に大きな課題を抱えているし、スワローズは昨年急激に守備が悪化した可能性がある。

パ・リーグ

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ゴロ率処理率得点換算値2015-2017
チーム201520162017201520162017201520162017ゴロ率処理率得点
ソフトバンク49.0%48.7%48.2%77.1%75.6%78.0%21.914.426.548.6%76.9%62.8
日本ハム49.7%51.4%47.1%76.4%75.7%75.4%14.017.5-4.549.4%75.8%26.9
西武48.3%49.7%50.2%75.8%74.6%76.9%7.12.515.649.4%75.8%25.3
オリックス49.6%49.4%48.0%75.1%73.7%75.0%-1.6-10.7-9.249.0%74.6%-21.4
楽天48.2%49.2%47.3%74.2%73.0%75.3%-13.9-19.3-5.948.3%74.1%-39.1
ロッテ49.3%49.0%48.0%73.2%74.1%74.0%-27.4-4.4-22.648.8%73.8%-54.4

 まず4チームの打球処理率のグラフの動きが連動しているのが気になるところだが因果関係はわからない。

 パ・リーグのゴロ処理はホークスが圧倒的で他のチームに大差をつけている。

 ファイターズは処理率が下落傾向だが、チーム再建中で今後若い野手の出場機会が増えていってどう変化していくのかというところだろう。

 ライオンズは昨年の源田の活躍が大きかった。

 UZRだとマリーンズよりもイーグルスのほうがマイナスが大きい。

 チームごとの守備力の差という意味ではセ・リーグよりもパ・リーグの方がコントラストがはっきりしている印象だ。

フライ処理

 フライ率は打球に占めるフライの割合。処理率はフライ打球をアウトにした割合(ホームラン除く)。得点換算値は処理率のリーグ平均と比較して、リーグ平均より多くアウトにした打球を得点換算したもの。

セ・リーグ

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フライ率処理率得点換算値2015-2017
チーム201520162017201520162017201520162017フライ率処理率得点
巨人41.0%40.6%39.2%75.3%70.2%74.9%25.2-29.921.840.3%73.4%17.0
DeNA41.1%43.8%41.1%70.9%74.7%74.2%-29.428.114.642.0%73.3%13.3
広島38.6%39.9%40.7%72.0%72.9%74.5%-14.04.318.239.7%73.2%8.5
ヤクルト43.2%45.3%43.2%74.3%72.8%72.2%14.12.3-11.843.9%73.1%4.6
中日40.6%41.4%42.8%74.1%72.0%72.3%10.6-7.9-9.841.6%72.8%-7.1
阪神41.1%41.2%41.0%72.7%72.9%70.3%-6.43.1-32.941.1%72.0%-36.2

 フライ打球の処理に関しては、ゴロよりもさらにUZR(レンジ、エラー)との乖離が激しい。
 なので、その点を補足しておきたい。

 ジャイアンツは得点換算値のプラスマイナスの傾向はこの通りではあるが、UZRではここに挙げたほど数字は大きくない。3シーズンで僅かにプラスといった程度。

 ベイスターズはUZRでは2015、2016年はマイナス。2017年はプラスだがここの数字ほどは大きくない。

 カープは2017年の数字はここに挙げたほど大きくないが、3シーズンではトップ。

 ドラゴンズは2016年がプラス、トータルでもプラス。

 タイガースはゴロ同様、フライ打球の処理に関しても大きな課題を抱えているようだ。

パ・リーグ

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フライ率処理率得点換算値2015-2017
チーム201520162017201520162017201520162017フライ率処理率得点
ソフトバンク41.4%42.7%43.5%74.7%75.9%75.5%13.634.613.042.5%75.3%61.2
日本ハム41.0%40.2%44.3%73.7%74.5%73.7%2.517.4-10.541.8%73.9%9.3
西武42.8%41.3%40.3%74.5%71.3%74.8%13.5-23.94.441.5%73.5%-5.9
オリックス41.4%40.9%42.5%72.5%73.1%74.9%-12.50.16.341.6%73.5%-6.0
ロッテ41.3%42.4%43.0%72.7%72.8%73.5%-10.7-3.1-13.042.3%73.0%-26.8
楽天41.6%41.4%44.1%73.0%71.2%74.4%-6.5-25.2-0.142.3%72.9%-31.7

 UZR(レンジ、エラー)でみた場合、ホークスの数字はここに挙げたほど大きくはなく、3シーズントータルではライオンズが最もプラスを稼いでいる。

 イーグルスが大きくマイナスなのはUZRでも同じ。マリーンズのマイナスはこれほど大きくはない。

 処理率ベースでみた場合、昨年は各チームのフライ処理率が拮抗した状態だったようだ。